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DPFが詰まる原因は?洗浄後に不調が続く場合はアドブルーなど尿素水も確認

DPFの不調が続けばアドブルーも確認を

「DPFを洗浄したのにまた詰まった。何が原因なのか知りたい」と感じている方もいるはずです。

原因の見極めを誤ると、費用がかさむうえに、トラックを稼働できない日も増えてしまいます。

トラック専門のDPF出張クリーニングを行うコウゴクDPFクリーニング(関西・四国・中国地方対応)が、詰まる原因と確認の仕方を解説します。

この記事を書いた人
コウゴクDPFクリーニング 代表 兒玉 龍也
関西・四国・中国地方で、トラック専門のDPF出張洗浄を行っています。
DPFマフラーの洗浄やトラックの吸排気まわりのお困りごとについて、現場で寄せられる声をもとにわかりやすく解説しています。

この記事でわかること

  • DPFが詰まる主な原因には、煤の増加や燃え残り・灰(アッシュ)の堆積などが考えられる
  • 洗浄後も警告灯や出力制限などの不調が続くときは、吸気・燃焼系の不調や再生制御の異常に加え、尿素SCRなど別系統の異常も確認する必要がある
  • 再発したときは、洗浄後の期間・再生の回数・排気の色などを見ると、疑う原因を絞り込める

※DPFという呼び方はメーカーによって異なり、DPD・DPRと呼ぶことがありますが、本記事ではDPFと総称します。

▶ DPFの詰まりについて、出張での診断・洗浄を相談する

DPFが詰まる主な原因を解説

DPFが詰まる主な原因は、煤と灰(アッシュ)といえます。DPF洗浄後も不調が続く場合はSCRなど別系統の確認もおすすめします。

原因ごとの詰まるしくみは、次のとおりです。

原因詰まるしくみ
吸気・燃焼系の不調による煤の増加燃焼が乱れ、DPFに入る煤が増える
再生不足による煤の燃え残り再生で煤を燃やしきれず、残った煤がたまる
灰(アッシュ)の堆積燃えない物質が、再生を繰り返しても減らずにたまる

吸気・燃焼系の不調による煤の増加

吸気や燃焼まわりの部品に不調があると、燃えきらない煤が増え、DPFに入る煤の量が再生で処理できる量を超えます。

煤が増える主な不調は、次のとおりです。

不調の場所煤が増える理由
インジェクター噴射口にデポジットがたまり、噴霧が乱れて燃え残る
エアフィルター詰まると吸気抵抗が増え、吸気と排気の制御に影響する
EGRクーラー・インテークマニホールドEGR流量異常や吸気通路の汚れ・詰まりは燃焼状態に影響することがある 

インジェクターの不調は、始動の悪化や加速の鈍さ、黒煙となって表れます。症状と原因の詳細は、インジェクター故障の症状での記事をご確認ください。

再生不足による煤の燃え残り

DPFに入った煤は、排気温度を上げて燃やす「再生」で取り除かれますが、再生が足りないと燃え残った煤がたまり、詰まりにつながります。

再生が足りなくなる主な理由は、運転条件や部品の不具合などです。

再生が足りなくなる理由主な例
排気温度が上がりきらない運転条件短距離走行・発進と停止の繰り返し・アイドリング・再生の中断
再生に必要な排気温度を上げられない部品の不具合酸化触媒の劣化・EGRなどのバルブの固着・排気漏れ
再生の開始を判断できない部品の不具合差圧・排気温度などのセンサーの故障

短距離走行や発進・停止を繰り返す運転が多いと、排気ガスの温度が十分に上がらず、自動再生が始まりにくくなります。

また、再生の途中でエンジンを止めると、煤(すす)の燃焼が中断され、燃えきらなかった煤が残ってしまうのです。

一方、部品の不具合は、見た目だけでは判断できないこともあります。

例えば、センサーは高温による損傷や内部の断線によって、外見に異常がなくても故障している場合があるため、注意が必要です。

また、酸化触媒も、燃料に含まれる硫黄分やエンジンオイルの添加剤の影響で性能が低下することがあります。

その結果、再生に必要な熱を十分に発生させられず、再生がうまく進まない原因になります。

再生が終わらないときの症状と対処は、手動再生が終わらない原因とDPF強制再生のやり方の記事で解説していますので、あわせてご覧ください。

燃焼では除去できない灰(アッシュ)の堆積 

灰(アッシュ)は、エンジンオイルに含まれる金属系の添加剤が元になった物質で、DPF内では燃焼できないため、再生を繰り返しても減りません。

煤との違いは、次のとおりです。

項目煤灰
元になるもの軽油の燃焼で出る粒子オイルの金属系添加剤
再生で減るか燃えて減る燃えないので減らない
取り除く方法再生や燃焼不良の改善洗浄

日野自動車は、平成28年排出ガス規制適合車(プロフィア・レンジャー・デュトロ)では、灰がフィルター内に徐々にたまり、排気抵抗や燃費に影響するとしています。

DPRの機能点検は1年または25万kmごとで、点検結果に応じた洗浄を推奨しています。

日野自動車 定期メンテナンスのご案内

引用元:日野自動車「定期メンテナンスのご案内」

洗浄後も不調が続く場合は尿素SCR側も確認

DPFの洗浄後の不調は尿素SCR側も確認

アドブルーなど尿素水を使用する車両では、尿素SCR側にできた堆積物や、尿素水の供給・噴射系、センサーなどの異常によって、警告灯の点灯や出力制限につながる場合があります。 

DPFは煤を捕集する装置、尿素SCRは排気中の窒素酸化物(NOx)を減らす装置で、それぞれ役割が異なります。

尿素SCR装置SCR(選択触媒還元)のうち、尿素水を使う方式
尿素水液体尿素と水の水溶液。尿素SCRで使う
アドブルー尿素水の商標名尿素32.5%の尿素水。登録商標とされる

一般的な構成では、尿素水はDPFより下流側で噴射されるため、尿素由来の堆積物がDPF内部に直接たまるわけではありません。

ただし、排気温度が低い、噴射した尿素水が排気管の壁面に付着するなどの条件では、尿素噴射部や排気管、SCR触媒入口付近に尿素水由来の堆積物が形成されることがあります。

堆積物には尿素結晶のほか、シアヌル酸などの尿素分解生成物が含まれる場合があります。

これまで弊社・コウゴクDPFクリーニングにも、DPFを洗浄したのに調子が悪い、とご相談をいただくことがありました。

原因が尿素水の側にあるケースも含まれるのが実情で、尿素SCR側の詰まりは、DPFの詰まりと似た警告・出力制限として表れることがあります。

DPFを洗浄しても警告や出力制限が続く場合は、DPFの詰まりと決めつけず、故障コードや排気系統の状態を確認し、必要に応じて尿素SCR側も点検することが大切です。

なお、アドブルーの結晶化による噴射ノズルの詰まりや噴射異常への対策として、添加剤を使う方法もあります。弊社・コウゴクDPFクリーニングでも取り扱っており、ご提供が可能です。

参考:三井物産プラスチック「アドブルー/AdBlue(尿素水)の詰まり・故障の原因は?」

▶ DPFを洗浄しても不調が続く原因を相談する

DPF洗浄後に詰まりや不調が再発したときの確認点 

DPFがまた詰まったときは、次を確認すると、疑う原因を絞り込めます。

見る場所確認すること疑う原因
前回の洗浄からの期間洗浄後すぐに再発したか吸気・燃焼系の不調、再生不良、洗浄後に残った堆積物、別系統の異常
再生の回数以前より増えていないか再生不足、燃料系の不具合
走り方短距離走行・発進と停止の繰り返し・アイドリングが増えていないか再生不足
排気の色黒煙が出ていないか吸気・燃焼系の不調
始動・アイドリング・加速始動の悪化・アイドリングの乱れ・加速の鈍さが出ていないかインジェクターなど吸気・燃焼系の不調
警告表示DPFのほかに、尿素SCR関連の警告が出ていないか尿素水の残量・品質、供給・噴射系、NOxセンサー、SCR触媒、堆積物など 

上記の表のうち、当てはまる項目を控えておくと、業者に相談するときも状況を伝えられやすくなります。

DPFの詰まりの原因に関するよくある質問

DPFの詰まりの原因に関して、よく受ける質問に回答します。

DPFは自分で洗浄できますか?

いいえ、DPFにたまった灰の除去やフィルターの洗浄は、自分ではできません。

手動再生や走行再生で燃やせるのは煤だけで、灰は燃えずに残るためです。

自分でできるのは手動再生と走行再生までで、洗浄は業者に任せましょう。

DPF洗浄をしないとどうなりますか?

DPFの洗浄をせずに詰まりを放置すると、エンジンの出力制限やDPF損傷につながり、修理や交換が必要になります。

詰まりが軽いうちに洗浄するほど、交換を避けやすいのが一般的です。

警告灯の出方や放置後の流れは、DPF強制再生の記事で解説しています。

アドブルーの結晶は自然に解消しますか?

低温で凍結したアドブルーは、解凍すれば再び使用できます。一方、排気管やSCR周辺で形成された尿素水由来の堆積物は、自然に解消しない場合があります。

排気温度や尿素水の噴射条件によって、尿素結晶やシアヌル酸などの堆積物が形成されることがあり、成分によっては高温でも残る場合があるためです。

警告灯の点灯や出力制限が続くときは、整備工場で尿素SCR側の点検を受けましょう。

結晶ができにくい状態を保つ対策として、アドブルー用の添加剤を使う方法もあります。弊社・コウゴクDPFクリーニングでも、アドブルーの添加剤を販売していますので、お気軽にお問い合わせください。

参考:三井物産プラスチック「アドブルー/AdBlue(尿素水)の詰まり・故障の原因は?」

DPFの詰まりが再発するなら原因の確認から相談を

DPFのつまりが再発するなら相談を

DPFが詰まる主な原因は、煤(すす)の過剰な蓄積や、再生では除去できない灰(アッシュ)の堆積です。

一方、DPFを洗浄しても警告灯の点灯や出力制限が続く場合は、DPF以外の排気系統に問題がある可能性もあります。

洗浄後に再発するときは、診断を受けて原因を確認するようにしましょう。

コウゴクDPFクリーニングは、中国地方・四国・関西でトラックのDPF出張洗浄を行い、診断から洗浄まで、ご指定の場所で対応しています。

洗浄は、DPFマフラーだけでなく、過給機・インテークマニホールド・燃料パイプラインを含めた4箇所から、状態を見て必要な箇所を選ぶ形です。

診断の結果、洗浄が不要と判断した箇所は、メニューから外してご提案します。トラックの不調にお困りの方はお気軽にご相談ください。

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